H&Mの店内BGMで踊っちゃだめですか?
先日ファストファッションブランドの店舗に入ったら、そこはプチ・クラブ空間でした。
ガールズバンドCHAIの記事でも触れたように、H&Mなどのファストファッションのお店は、イマドキの若者にとっては音楽を楽しむ場所でもあるようです。
で、ふと思ったんですが、あれだけ大きい音量で音楽流してるってことは、少しぐらい踊ってもいいですよね?
アラサーのおっさんでも、子どもと一緒なら捕まりませんよね?
…という、割とどうでもいい話から、なぜか子どもの音楽教育の今後(?)という割とマジメな話題にまで飛躍しますが、どうか辛抱強く最後までお付き合いください。
海外ファストファッション店のBGMはなぜ大音量なのか?
海外発のファストファッションブランドの店舗が、田舎のショッピングモールにまで進出してきて久しいですよね。
私は最初にFOREVER21とかH&Mが地元のイオンに続々と出店してきたときに、心底驚いたことがあります。
「BGM音量でかっっ」
店外どころか、向かいの静かなカフェにまで、節操なく漏れ出すクラブミュージック。
そして悪趣味な低音偏重サウンド。
それらからビリビリ伝わる、謎のオラオラ感。
Z●RAなんて香水の匂いと暗い店内も相まって、なんか奥の方でいけない売買ヤっちゃってんじゃないの?って勘ぐってしまうほど。
…というのは精神的引きこもりの妄想に過ぎませんが、どうも近寄りがたいって思ってる方は結構多いんじゃないでしょうか?私だけ?
真夏のベルーシュカ事件
Bershka(ベルーシュカ)というファストファッションのお店がありますよね。
日本進出に関しては、H&MやFOREVER21に比べて後発な方だったと思います。
調べてみたら、ZARAの姉妹店のようです。
さて、お盆休み最終日、5歳と3歳の娘2人を連れて、3人でイオンをウロついていると、そのBershkaから店外にズンズンと漏れ出すクラブサウンドに、2人して反応を示しました。
「パパ!あそこ行きたい!」
強制入店させられるパパ。
子どもたちの手を握りながら、恐る恐る入店するや否や、柱に埋め込まれた大型スピーカーの前で突如として狂ったように踊り出す2人の娘たち。
最初は、人目を憚って「やめなさい!」と怒りそうになりましたが…
なんだかとっても楽しそうにダンスする2人。
ふと通りかかった女性店員さんはそんな娘たちを見て微笑んでくれました。
「店員さん、もしかしてここって踊ってもいいんですかね?」
子どもにとっての音楽空間
結局は、というか勿論、他のお客さんの迷惑になるのと、何かを購入するわけでもないので、そそくさとお店を出ました笑
後日、子どもたちが音楽に合わせて楽しそうにハチャメチャなダンスを踊る姿を思い出して、こんなことをふと考えました。
あれ?子どもの音楽教育に、ダンスミュージックって「アリ」なんじゃないか?
子どもの音楽教育のあり方
話は変わりますが、学校の音楽教育って、クラシックや民謡に偏りすぎているような気がします。
私自身も「音楽の授業」が退屈で仕方なかったし、幼い頃は音楽が特別好きと思ったことはなかったです。
私と同じような経験の方って結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?
原因はやっぱり、音楽に興味を持てなかったからだと思います。
もちろんサルみたいに踊れる音楽だけが音楽ではありませんが、まず、幼い子どもの情動に訴えかけるのは、「ダンスミュージック」であるような気がします。
実際、家で音楽を流しても、子どもたちが反応するのはリズムの強いクラブ寄りの音楽だったりします。
数年前に幼稚園でこんな実験もされてます。
この実験はダンスミュージックの普遍性を物語るものだと思います。
まずは「音楽って楽しい!」って子どもに気づいてもらうには、一見教育とはかけ離れているようですが、私の子供たちがBershkaで体験したみたいな「擬似クラブ体験」って実は効果的ではないしょうか?
「ほんじゃあ子供をクラブに連れていこうぜ!」ってのは無論もってのほかですが、そういう、子ども向けの「プチ・クラブ体験」を提供できるイベントがあってもいいんじゃないかと個人的には思います。
と、教育者でもないのに、エラそうに御託を並べてしまいました…笑
普段利用しないBershkaと、娘たちにそんなことを考えさせられた夏の日でした。
星野源『アイデア』はヒツジの皮を被ったオオカミ。楽曲分析&ニューアルバム大予想!
連続ドラマ小説「半分、青い。」の主題歌『アイデア』がいよいよ本日配信リリースされました!!
ドラマの方もなかなかクセが強いようですが、この主題歌「アイデア」も、やはり一癖も二癖もありました。
今回は、ドラマのショートver.ではわからない「アイデア」の全貌を最速レビュー。
そして、来たるニューアルバムへのnusk的大予言もしてみたいと思います!
ニューシングル『アイデア』、まだお聴きでない方は、Youtubeでいますぐご試聴ください!
※星野源の「知られざる魅力」について、まとめた記事はこちらです。
『アイデア』楽曲分析
さて、楽曲はお聴きいただけましたでしょうか?
あまりにめまぐるしい「プログレッシヴ」な展開に、頭がフリーズしちゃいますよね(笑)
まず「1番」は、私たちがドラマで毎朝聴いてる通りです。
弦楽器のオリエンタルな響きと、ドラムが刻む、やけにテンポの早いリズム(モータウンコア!)、そしてギターとドラムの引き締まったアンサンブルは、「恋」ゆずり。
もはやこの唯一無二のバンドアンサンブルは星野源印といって間違いないですよね。
さて、「2番」からが未知の領域!
心して聴きましょう!
2番に入ると、急にバンドの賑やかさが消え、「打ち込み」主体のメロウなパートに。
2010年頃に流行した「ダブステップ」を彷彿させます。
James Blake - The Wilhelm Scream
バンドサウンドから、こういったブラックミュージックに自然に移行できるのが星野源のすごいところですよね。
※ブラックミュージックについてはこちらの記事をご覧ください。
…と、感心してるのも束の間、エレクトリックな音が増えてきて、徐々にテンポが上昇してきました。
いよいよサビに突入!
サビはなんと、バッキバキの「ドラムンベース」でした。
ドラムンベースとは、超絶ドラムプレイを模した「高速打ち込み」を中心とした疾走感あふれるクラブミュージックです。
90年代にイギリスで大流行しましたが、現在のクラブシーンにもしっかりと根付いています。
Roni Size, Reprazent - Brown Paper Bag
クラブシーンでは定番なのですが、J-POPでドラムンベースのトラックなんて使われることはほとんどないです。
今の時代に、しかもJ-POPの最前線で「ドラムンベース」を提示するとは…
星野源、相変わらず攻めてます。
しかし前回の記事でも述べたように、モータウンコアとドラムンベースにはやはり共通点がありそうですね。
はじめはギョッとしましたが、全体で聴くと違和感のないまとめ方は流石です。
さて、そんなサビパートのテンションをキープしたまま、間奏へ。
間奏では、「EDMトラップ」的なリズムとノイジーな電子音に、ストリングスと、鋭いギタープレイが絡み合います。ハードでミニマルなエレクトロサウンドから、個人的には砂原良徳のアルバム『liminal』を思い出しました。
MVでは圧巻のダンスシーンにあたるこの間奏部分は「第2のサビ」と呼んでもいいほどの盛り上がりをみせます!
「もう何も驚かないぞ!」と身を構えていると、お次Cメロはアコギ弾き語りパート(泣)
…と、最後はゴキゲンな「安心・星野源印」のバンドサウンドで締めくくられるのですが、数十秒ごとに、目まぐるしく曲調が入れ替わる様は、まるでポップミュージックのメリーゴーランドのようです。
TVで聴く限りは、朝ドラが似合う、割と「ライト」な印象でしたが、その全貌は、恐ろしいほどに濃密なアイデアが詰め込まれた作品でした!
CDでのリリースは?
アートワークも素敵なので、是非ともCD化を期待したいですよね。
星野源のカップリング曲は毎回とんでもないクオリティなので、CD化されれば、新曲も収録される可能性が高いです。
ニューアルバム大予想!
さて、「新曲」といえば、何と言ってもニューアルバムですよね。
ファンだけでなく、国民の80%くらいが待望しているのではないでしょうか。いいすぎ?笑
次回のアルバムには、この「アイデア」以外に、「ドラえもん」「Family Song」そして「恋」が収録されるとみてほぼ間違いないでしょう。
キャッチーなシングル曲が出揃っているだけに、アルバム曲はよりディープな、「ダークサイドオブ星野源」が堪能できるのでは、と私は踏んでいます!
そして、以前の記事でも述べたように、前作「YELLOW DANCER」で掲げた「イエローミュージック」の啓蒙をさらに推し進めていくのではないかと思います。
なので、アルバムタイトルはおそらく前作を引き継いで、「YELLOW ●●●●」という形になる!と私nuskは大予想します!
…と、ひとり勝手に盛り上がっておりますが、残念ながらニューアルバムに関しては、一切音沙汰なし(泣)
しかしながら、シングルがこれだけ揃っている以上、やはりリリースの日はかなり近いのではないでしょうか?
いずれにしても、今回の「アイデア」で、俄然ニューアルバムの期待値が高まりました!
ファンの皆さん、SNSでつぶやきまくって、あせらずじっくり急かしていきましょう。
ニューアルバムまだーー??
- アーティスト: James Blake
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Spotifyの「無料版」を音楽好きの皆さんに"あえて"オススメしたい理由
音楽の楽しみ方を根本から変えてしまった音楽ストリーミングサービス。
その頂点に君臨するのがSpotifyです。
そのサービスをフル活用するには有料のプレミアム会員になる必要がありますが、それに対して、限られた機能しか使えない無料会員という選択肢もあります。
ネットでは「広告うざい」「ストレスたまる」などマイナス評価の声の多い無料会員ですが(そりゃそうですよね、無料ですもの)、ひとつだけ「無料会員でよかった!」と思える点があったのでお伝えしたいと思います。
今回は、そんな嫌われ者のSpotify無料版を「あえて」オススメしていきたいと思います!
プレミアム会員の凄いトコロ
Spotifyが優れているのは、何と言ってもその膨大なディスコグラフィーでしょう。
Spotifyにないアルバムを見つける方が難しいというほど、古今東西のポップミュージック、インディーズアーティスト、果てはジャズ・クラシックまでも網羅しています。(J-POPは利権問題からか、かなり少ないですが・・・)
そんなSpotifyの膨大なディスコグラフィーを、いつでも・どこでも・好きなだけ聴けるようになるには、プレミアム会員(有料版)になる必要があります。
月額980円。
サービスの充実度と比べると、破格の安さですよね。
さて、ここまで褒めておきながら、私はSpotifyプレミアム会員ではありません。
堂々たる無料乞食会員です。
もちろん有料版のデメリットなんてお金を払うこと以外ありませんし、この記事はネガティブキャンペーンでもないので、皆さんには是非ともプレミアム会員になっていただきたいです。だって無料会員ってものすごくイライラするんです。
Spotify無料版はすごくイライラする
Spotify無料版は、アルバム曲順再生できないし、一定間隔で広告がでるし、無関係な「おすすめ曲」が流れるしで、ほんっとうに煩わしいです。
ちょうどSpotifyが日本進出してきた一昨年の冬ぐらいに、お試しキャンペーンで7日間だけ無料でプレミアム会員になってみたのですが、まさに天国でした。
テンションあがりすぎて、(クリスマスも近かったこともあり)大好きな「Joy To The World」で検索をかけて、2時間くらいぶっ続けで、JTTWカバーメドレーを満喫したほどです。
それでも無料版をオススメしてみる
さて、無料版の煩わしさと、プレミアムの快適さをここまで語っておきながら、無料版をあえてオススメしようとしてるのですから、私は相当にひねくれ者です。
結論を申し上げますと、私がSpotify無料版を推薦したい理由は、「おすすめ曲」にあります。
「おすすめ曲」とは?
無料会員の皆さんはすぐにピンときたことと思いますが、「おすすめ曲」とは、再生しているアルバムやプレイリストの合間に再生される、「今再生してるアーティストが好きな貴方におすすめの曲」のことです。
ずっと流しっぱなしにしていると、広告よりも高い頻度で差し込まれるこの「おすすめ曲」。
さぞ邪険に思われている方も多いでしょう。
確かに自分が聴きたいアーティストとは違う曲が再生されるとイラっときますよね。
しかし、この「おすすめ曲」、おすすめ精度がめちゃくちゃ高いんです。
「おすすめ曲」エピソードその1
一年ぐらい前に、デヴィッド・ボウイを垂れ流していると、レモン・ツィッグスというサージェントペッパー期のビートルズを現代に蘇らせたような素敵なデュオに出会い、速攻でCDを注文しました。
今でこそ日本でも有名なアーティストで、11月に東名阪ツアーもやるみたいですが、4ADという有名なレーベルには所属していながらも、当時はほとんどネットに日本語記事がほとんどありませんでした。
最高のビートルズ・ポップ。毛皮のマリーズをとびっきり洗練させたような感じ。ドラムが歌う歌う。
「おすすめ曲」エピソードその2
また、そのレモン・ツィッグスのCDが届く前に、彼らの曲をSpotifyで聴いてると、「オススメの曲」に、またもや、聴いたことのないモノスゴイ曲が、彗星のごとく流れてきました。
「キタ!またもや驚異の新人!」と思い、iPhoneの画面をみると、アーティスト名にはなんと"Prince"の文字が。
アコギ弾き語りから始まりますが、曲が進むにつれて、分類不能のブラックホール・ポップに。
1998年時点の未発表曲らしいですが、「2018年、驚異の新人現る」って聴かされても、疑いようがないクオリティ。
調べてみると、4枚組未発表曲アルバム(!?)の4枚目に収録されていたアコースティック・アルバムに収録されていました。
これがボツ曲中のボツ曲というわけですかい、プリンスさん・・・
- アーティスト: アーティスト・フォーマリー・ノウン・アズ・プリンス
- 出版社/メーカー: 日本クラウン
- 発売日: 1998/08/26
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残念ながら、Amazonでは廃盤状態で、CDで買うと1万円以上しますが、Spotifyでは全曲聴けます!無料で!
プリンスとはマイケル・ジャクソンやマドンナと同じ、俗にMTV世代と呼ばれる、大物シンガーソングライターです。音楽好きであれば知らない人はいないでしょう。
実はこの「プリンス」ですが、私nuskが、音楽オタクを自称していながらも、キチンと聴けていない有名アーティストのひとりなんです。
2014年くらいにニューアルバムが出た時も、来日した時も、そして2016年に逝去したときも、ちょこっと聴いてみたのですが、やはりピンときませんでした。
言い訳すると、ひとつは、プリンスの音楽性があまりに雑食的すぎる(安易なカテゴライズを許さない)こと、公式アルバム数が50以上もあり、何から聞けばいいかわからないということ、などがあります。
しかし、一番の「壁」はやっぱりビジュアルイメージですかね。。
濃。
やっぱり「聴かず嫌い」ってコワイ。
現在Amazonメルカリ総動員でプリンスのアルバム絶賛収集中です!
「おすすめ曲」で新しい音楽との出会いを!
さて、少々雑になってしまいました。
散々不評なSpotify無料会員ですが、本来煩わしい「おすすめ曲」再生機能で、自分の嗜好に近い、新しい音楽に出会えたり、私の場合の「プリンス」のような先入観のある「聴かず嫌い」のアーティストを新鮮な気持ちで聴きなおしたりできるんです。
「ラジオ」と同じような感覚ですね。Spotifyは中々に信頼のおけるDJですよ。
もし私が、自分の聴きたい曲だけを聴ける「プレミアム会員」だったら、私が「プリンス」と出会うのはもっともっと先のことになっていたでしょう。
ビバ!乞食ユーザー無料会員!!
ロックバンドのアコースティックソング 名曲ベスト5
エレキギターの老舗・ギブソン社の経営破綻に象徴されるように、近年エレキギターの売れ行きが減少の一途を辿っています。
数々の名器名演を生み出してきたギブソンの倒産は非常に残念ですが、前向きに捉えるなら、これは楽器の選択肢の多様化によるものではないでしょうか?
なぜなら、エレキギターに替わり、アコースティックギターの販売数はここ10年で大幅に増加しているからです。
昔は若者が「音楽やりたい!」って思い立ったら、エレキギターに人気が集中していましたが、崎山蒼志くんはじめ、アコースティックギターを生業とする人たちが最近増えてきているように感じます。
アメリカではロックバンドがアコースティックセットでスタジオライブを行う「MTV unplugged」なんて番組も有名ですよね。
さて、そんな「アコギ再燃」の流れを受けまして、ロックバンドのアコースティックソングBEST5を発表したいと思います!
第5位 クリープハイプ / 傷つける
シングル「憂、燦々」のカップリングとして収録されていた、割とマイナーなはずの曲なのですが、Youtubeでカバーされまくってる超人気曲です。
基本的にはギター一本の弾き語りですが、クリープハイプには珍しく、途中ストリングスやピアノが入ります。
歌やメロディーはもちろん、普段の「ロック」な彼らからは想像がつかないほどのミニマルなアレンジ。
「正直クリープハイプって苦手!」という方こそ是非。
アコギの乾いた音と繊細な響きが、歌の表情にも大きく影響を与えるのが、アコースティックソングの魅力です。
第4位 Galileo Galilei / Sea and The Darkness
ガリレオ・ガリレイのアコースティックソングといえば、「管制塔(Acoustic)」が有名ですが、nusk的には後期ガリレオの熟成された音が詰まった「Sea and The Darkness」がオススメ。
※1:40以降は別の曲です。
1分程度の短い曲ですが、素朴だった「管制塔」に比べ、荒波に揺られながらも抗うような、うねりのあるグルーヴは、USのオルタナバンドB.R.M.Cのアコースティックナンバーをも思わせる凄みがあります。
バンド力の爆発的な向上を感じさせます。
第3位 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ / Sunday Morning
第3位はニューヨークの伝説的ロックバンド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドと女優のニコ、そして画家のアンディー・ウォーホルが「コラボ」した芸術作品「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコ」の冒頭を飾る楽曲です。
このアルバムのアートワークはものすごく有名ですが、肝心の中身を知らない方は多いはず。
しかし、オルタナティヴ・ロックを演奏するアーティストの中で、このアルバムの存在を無視できる人間はいないでしょう。
アメリカでは、このアルバムに影響を受けたアーティストだけを招聘したフェス「オール・トゥモローズ・パーティーズ」が定期開催されていたりと、このアルバムを起点にオルタナティヴ・ロックの歴史が始まったといっても過言ではありません。
と、あらゆる前情報から、期待を胸に再生ボタンを押すと、この冒頭1曲目で必ず肩透かしを食らうという一連の流れは洋楽ロックリスナーの必ず通る道です笑
聴こえてくるのはチェレスタ(ピアノの原型のような楽器)のレトロな伴奏をバックに、無表情に歌い上げるボーカル。
このアルバムがあなたの脳に染みついた暁には、素朴なチェレスタの背後に忍ぶヴァイオリンの「狂気」が蠢くように響くのです・・・(ホラー風)
第2位 ザ・ビートルズ / Michelle
先ほどのSunday Morningとはまた違った、独特の憂いを帯びた名曲です。
シンプルなのになぜか目がくらむようなサイケな感覚を呼び起させるのは、へんてこなベースラインと、脈絡なく挿入されるフランス語の歌詞のせいでしょうか。
シンプルな中にもとんでもない密度を秘めた恐るべきアコースティックソングです。
第1位 はっぴいえんど / 風をあつめて
ロックの名曲というよりは、もはや日本のポップスの代表曲と呼べるくらいお茶の間に浸透している曲ですよね。
ソフィア・コッポラの映画で流れたときはビックリしました。
時代の匂いや空気を呼び覚ますような歌詞と、「すきま風」のようなアレンジ、そして朴訥とした歌声とメロディー・・・
「一体何がスゴイのか」というと、やはり言葉を失ってしまいます。
彼らが「日本語ロック」を背負ってくれたおかげで、今の邦楽ロックが存在するのは間違いないですが、そんな気概を毛ほども感じさせないところがはっぴいえんどのイチバンの魅力です。
さいごに
今回は「ロックバンドのアコースティックソング」というお題の記事でした。
「ロックバンドのポップソング」というテーマの記事も書きましたので、よろしければご覧ください。
締めに「番外編」ということで、これは「ロック」ではありませんが、私が愛してやまないアコースティックソングを。
レゲエを代表するアーティスト、ボブ・マーリーの弾き語りソングです。
優しくも気高い歌声、そして弾き語りで際立つメロディーセンスに圧倒されます。
何よりすごいのが、レゲエのリズムを刻んでいないのにもかかわらずレゲエのフィーリングを感じさせるってところ。
ところで、どなたかボブ・マーリーの弾き語りアルバム知りませんか?
ブートレグでもいいんで教えてください(懇願)
ロックバンドのポップソング 名曲ベスト5
売れっ子のロックバンドは、いくら才能があっても、ツアーに忙殺されながら、作曲やレコーディングを繰り返しています。
日々のフラストレーションを糧に、「アイツ殴りたい」とか「あの子とキスしたい」とか「お休みください」みたいなロックソングを、絞り出すように作曲してるんです。(たぶん)
さて、そんな宿命を持ったロックバンドが、ふとした拍子に、何の気負いもなく、魔法のような「ポップソング」を仕上げてしまうときがあります。
奇しくもそれがバンドの代表作になってしまうことも。
そんなロックバンドの、奇跡のようなポップソングに愛をこめて、ロックバンドのポップソングBEST5を作ってみました!
第5位 くるり 赤い電車
当時バッキバキに脂の乗っていたくるりですが、京浜電鉄のテーマソングとして、スポンサーの意向にジャストミートさせてきてます。すごいぞ岸田。
テーマソングとして優れているだけでなく、シンプルな編曲ながらも、ベースが気持ちよさそうに勝手気ままな動きをしていたり、間奏には変な笛(?)が入っていたりと、ポップスとしての聴きごたえも抜群。
そして何より、曲の持つ雰囲気が素晴らしい。
こんなにフラットな気持ちになれる曲を私は知りません。
第4位 オアシス Don't Look Back In Anger
Oasis - Don't Look Back In Anger (Official Video)
オアシスのボーカルといえば、稀代のロックヴォーカリスト、リアム・ギャラガーですが、この曲は、リアムの兄で、バンドの作曲担当ノエル・ギャラガーがマイクを握っています。
ノエルはもちろん弟リアムのヴォーカリストとしての器量には一目置いていますが、自分が作った中でも「これぞ!」って曲ができたら「あ、これオレ歌うわ」ってマイク奪っちゃうそうです。
サウンド面では、正直これといって聴かせる部分はなく、バンド全体が「歌」を聴かせることに専念している様子が伺えます。
はじめから終わりまで途切れず続く「珠玉のメロディーライン」を「黙って聴く」か、「熱唱する」か、ふたつにひとつです。
第3位 ジーザス&メリーチェイン Just Like Honey
知る人ぞ知る、イギリスのオルタナロックバンドJ&MC。
オアシスと同じクリエイション・レコーズ所属のバンドで、オアシスは彼らの後輩にあたります。
デビュー当時は客に背を向けて演奏したり、ライブを20分足らずで切り上げて帰ったりと、クリエイションのイメージ戦略もあったでしょうが、「新世代のセックス・ピストルズ」と揶揄されるほどに、どうしようもない連中でした。
しかし、後に「シューゲイザー」と呼ばれるジャンルの始祖として再評価されたり、後にプライマル・スクリームを結成するボビー・ギレスビーを一時期ドラマーとして擁していたりと、意外とすんげーバンドなんです。
しかし何にせよ、デビュー当初は特に、耳をつんざくように「ノイジー」な音楽を奏で、あきれるほどに「投げやり」な態度で、ポップミュージックとは無縁といえる存在でした。
しかし、一曲だけ魔法のようなポップソングを、彼らは生み出しました。
The Jesus And Mary Chain - Just Like Honey (Lost in Translation OST)
ソフィア・コッポラの映画『ロスト・イン・トランスレーション』のクライマックスで流れるイントロは、鳥肌ものです。コッポラさんいつもながら選曲憎すぎィ!!
リヴァーヴの効いたスネアの「広がり感」と、音程を外したような不愛想なベースラインがフックになっていて、この曲のグレードをぐっと引き上げています。
そういえばスピッツのトリビュートアルバムのタイトルの元ネタはたぶんコレですよね。(スピッツのルーツはシューゲイザーですし。)
第2位 BUMP OF CHICKEN "ray"
メッセージを大切にした、ローファイなオルタナバンドだったバンプ。
転びながら、膝すり剥きながら、ホコリにまみれながらもバタバタと立ち上がる、わが青春のバンプ。
いつの間にかこんなに「ハイファイ」になってました。
BUMP OF CHICKEN feat. HATSUNE MIKU「ray」
美麗なコンピュータ・グラフィック。
シーケンサーと同期したバンド演奏。
あまりに多くの「冒険的試み」に目が眩み、「こんなの俺らのバンプじゃ・・・」と思いかけました。
いや待てよ。思えば、もともと彼らはアニメーションとは縁深かったし、「冒険」はBUMP OF CHICKENの大きなテーマだったはず。
よくよく聴いてみると、「信念の旗」はぜんぜん折れてなかったよ。
第1位 フジファブリック 若者のすべて
幽体離脱してるみたいに「心ここにあらず」なボーカルと、ダラけきったように間延びしたサビのメロディー。
…のはずなんだけど、なんでこんなに胸を締め付けられるのかなぁ。
リリースから10年経た今、すでに何組ものアーティストにカバーされている揺るぎない名曲です。
しかしカバーされる度に、志村正彦のボーカルと、彼に寄り添うように調和のとれたバンドサウンドの「特別さ」が身に沁みます。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
ロックバンドから生まれたポップソングって、ポップス職人が仕上げた「多くの作品のうちのひとつ」にはない、オンリーワン感がありますよね。
ぜんぶ乗り越えてきた上で、生まれてきたんだよっていう静かな「説得力」と、何もかも許してくれそうな「包容力」。不思議とそんなパワーに満ちているような気がします。
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ロスト・イン・トランスレーション オリジナル・サウンドトラック
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ロックとは何か? 人類最後のロックミュージック入門
「ロックと何か」
それは、プロのミュージシャンであっても答えに窮する難題です。
「ギターがギュイギュイいってたらロックなんでしょ?」
「NO!ロックは反抗の精神だ!F●CK!」
「いやいや、ロックとは自由の精神!」
「ロックとは、イキりたった●●である。」
『ロックとは何か』という問いに対して、いろんな人が意見してて、手垢まみれになっていますが、どれもこれも精神論に終始してしまってる印象です・・・
ロックを精神論で語るのもいいですが、
そもそもロックって「音楽」でしょ?
ということを声を大にして言いたいです。
今回は、ロックミュージックの音楽的側面を浮き彫りにして、「ロックとは何か」という問いに、真正面から斬り込んでいきたいと思います!(強気!)
カギは”Too Match”にあり。
精神論的なものの他に、ロックについて、こんな解説をよく見受けられます。
『ロックとは、ボーカル・エレキギター・エレキベース・ドラムセットを主として2~5人程度で演奏される音楽で…etc.
…確かに間違ってはいないですよね。
例えば、「ドラム」の「ドッタンドドタン」というリズム(いわゆる8ビート)なくして、ロックを成り立たせるのは至難の業です。
ですが、楽器編成や、8ビートのリズムだけが「ロック」の条件であれば、同じフォーマット(つまりバンドセットの)「ポップス」も同じく「ロック」ということになってしまいますよね。
ということは、他に「ロック」と「ポップス」を区別する要素があるはず。
それはズバリ"Too Match”であるかどうか、です。
"Too Match"とは「度が過ぎる」とか「やりすぎ」とかいう意味ですが、これこそが「ロックミュージック」を決定づける要素なのです。
『んだよ!結局精神論じゃねえか!!』
いえいえ、違うんです。
あくまで「バンドサウンド」が"Too Match"であるかどうか、なんです。
決して「パフォーマンス」や「言動」の度が過ぎる、という意味ではありませんので、ご注意ください。
「幸福論」で比較
ロックを規定するのは、「楽器編成」でも「ドラムのリズム」でも「ロックなパフォーマンス」でもありません。
"Too Match"なバンドサウンドです。
さてさて、バンドサウンドが"Too Match"だとかそうじゃないとかっめ、具体的にどういうことなのでしょうか?
百聞は一見に如かず、ということで一度比較してみましょう。
椎名林檎の言わずと知れたデビューシングルです。
以後はエキセントリックなイメージで売っていくことになりますが、ストリングスやチャイムなどを駆使したキメ細やかなアレンジが施されていて、非常に洗練された、小奇麗な「ポップス」に仕上がっています。
ノイジーなエレキギターが、終始オモシロイ動きをしていますが、音量バランス的にも小さめで、あくまでボーカルの伴奏という位置づけ。
この「幸福論」のあと、「ここでキスして」「歌舞伎町の女王」という傑作シングルをぶち込み、「驚異の新人シンガーソングライター」として音楽業界の注目をかっさらった椎名林檎。
そして満を持してリリースされたのが1stアルバム「無罪モラトリアム」です。
- アーティスト: 椎名林檎,川村“キリスト"智康係長,森“グリッサンド"俊之本部長
- 出版社/メーカー: EMI Records Japan
- 発売日: 1999/02/24
- メディア: CD
- 購入: 16人 クリック: 247回
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この「無罪モラトリアム」は最終的にミリオンセラーを叩き出しましたが、リリース当時はあらゆる方面で賛否両論を巻き起こしました。
特に、先ほど紹介した「幸福論」の、アルバムバージョンには多くの賛否の嵐が巻き起こりました。
幸福論(悦楽編)
ノイズにまみれたギターサウンドに、「拡声器」でエフェクトをかけたボーカル・・・これこそがまさにロックの"Too Match"サウンドです。
特に河村カースケの叩くドタバタしたドラムは、星野源の「恋」で叩いてるのと同じ人とは思えません。
Youtubeには「幸福論(悦楽編)」のスタジオ音源がなかったので、お見せしたのは最近のライブ映像です。
だいぶ今風に「洗練」されていますが、スタジオバージョンはもっと"Too Match"です。
たまに家族の前で「無罪モラトリアム」のCDをかけてみるのですが、いつもこの曲の最後のシャウトで、奥さんに再生停止されてしまいます。。
気になる方は以下の音源をどうぞ。
『シングルのポップなアレンジと伸びやかなメロディーを、なぜ台無しにしてしまったのー!!』
私も最初はそう思いました。
はじめのうちは、この曲だけこっそりスキップして聴いてました笑
ですが、今はシングルと同じくらい、アルバムバージョンも大好きです。
シングルの「洗練されたアレンジ」は15年以上隔てた現在でも十分通用します。
しかし、アルバムバージョンの「"Too Match"なアレンジ」からは、ロックの「初期衝動※」がビリビリ伝わってくるのです。
※「初期衝動」についてはロックの「精神的な側面」にあたるので、今回は割愛します。
各パートの位置づけの違い
「ロック」と「ポップス」の音楽的な違いについて一度まとめてみましょう。
「ロック」・・・
バンドの各パートが強い主張("Too Match"な動き)をしながらも楽曲を崩さないギリギリ感のあるアンサンブルを楽しむ。
「ポップス」・・・
バンドの各パートはあくまで「伴奏」であるという考えのもと、楽曲や歌手を引き立てるために外部アレンジを多用することが多い。ボーカルやメロディーを中心に、多彩で質の高いアレンジを楽しむ。
パート別"Too Match"
ロックと言えば「エレキギター」というイメージですが、ベースやドラムが、主役を張るくらいに"Too Match"な動きをすることで、「ロック」サウンドを生み出すパターンも往々にしてあります。
パートごとに確認していきましょう。
ドラムの"Too Match"
バンドサウンドをぐいぐい前進させていくような「推進力」感じるドラミング。ベースやギター、ボーカルもすべてドラムの勢いに突き動かされている感じ…まさに〝FOLLOW ME〟です!
ベースの"Too Match"
マグマのように地を這うベースサウンド。
頑なに刻み続けるベースフレーズは、「ロック」の鼓動を聴いているようです。
ギターの"Too Match"
ほぼギターのリズムのみで進行していく構成には耳を奪われます。
セクシーでグルーヴィなギターリフが淡々と続きますが… "Too Match"なカタストロフィが待っています。
ボーカルの"Too Match"
Oasis - Some Might Say - Official Video
歌声一つで"Too Match"な存在感を放ってしまうという輩もいます。オアシスのリアム・ギャラガーもその一人。
自分の歌声をより効果的に聴かせるために語尾を伸ばしたり発音をかえたりしてます。
さいごに
ロックを生み出す"Too Match"の概念はおわかりいただけましたでしょうか。
弾き語りでもオアシスのリアムが歌えばロックのフィーリングが生まれるし、エレキギターの替わりにバンジョーを使っても、ヘヴィーなロックドラムがあれば、ロックは成立するということです。
今回は、「ロック」と「ポップス」の違いという観点から、「ロックとは何か?」を浮き彫りにしました。
結論をひっくり返すようですが、「ロック」と「ポップス」に単純な区分けはできません。冒頭の椎名林檎の幸福論(シングルver)は、良質なポップスでもありますが、聴き方によっては「ロック」にも聴こえます。
音楽はグラデーションです。
1つのアーティスト、1つの楽曲の中に、いろんなジャンルの音楽が混ざり合っているのが、「ポップミュージック」なんです。
さいごのさいごに
最後の最後に、蛇足(Too Match!)かもしれませんが、ロックの肝は"Too Match"というヒントをもらった曲で締めましょう。
この時代にギターのフィードバックノイズを積極的に取り入れたビートルズは、やっぱスゴイ。
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洋楽ファッション黒歴史 BEST5
突然ですが、ファッションって、素晴らしいですよね。
ウィンドーショッピングしてるだけでワクワクできるし、
新しい季節に新しい装い、気分があがりますよね。
ただ、ファッションには「トレンド」「流行」というものがあります。
おととし流行ったこれはもう着られないな…とか。
そういえば、女性の「レギンス」とか「花柄パンツ」って、いつの間にか全然見かけなくなりましたよね。。
また、Yahoo!知恵袋のファッションカテゴリには、
「MA-1っていつまで着られますか?」
「チェスターコートもうダサイですか?」
という質問でごった返しです。
そんな「時の残酷さ」を思い知るのがファッションの醍醐味でもありますが、「流行」の波には誰も抗えません。
それはロックスターとて同じ。
今回は、洋楽ロックおよそ60年の歴史において、「これぞ黒歴史」と呼べるファッションを、本人には大変失礼というのは重々承知の上、面白おかしくピックアップしていきたいと思います。
第5位 バーナード・サムナーさん (ニューオーダー,1984)
New Order live, 1984, 'Age Of Consent'
最近スポーツMIXをさらに進化させた「アスレジャー」なるものが流行りつつあります。
スポーツウェアと、カジュアルウェア(日常着)の境目をなくすというコンセプトらしいのですが、どうやらバーニー氏は、30年も前から「ジム通い」と「スタジオライブ」の垣根を超えていたようです。
第4位 ダモ鈴木さん (CAN,1971)
Can - Paperhouse - Live, 1971 (Remastered)
60年代アメリカにはフラワームーヴメントという活動が流行していまして、いわゆる「ヒッピー」のことですが、裸一貫になることも活動の一環でした。
「うわ、ホームレスみたいな人いるわ…」
って思ったそこの貴方。
失礼なことを言わないでください。
コレのつい数年前までは本当にそうだったんですから。
追記:よく見ると、他のメンバーもクセが強いんです。
第3位 フィリップ・オーキーさん (ヒューマン・リーグ,1982)
The Human League - Love Action (I Believe In Love) from ‘Multi Coloured Swap Shop’
なんやその「海原はるか師匠」の最終形態もしくは若かりし頃みたいな髪型!
ファッションと同様、ヘアスタイルの流行り廃りも、「フッ」と吹けば飛んでいくほどに儚いのです。
番外編 ベズさん (ハッピー・マンデーズ,1991)
ランク外の番外編。
非常にミニマルなコーデながら、ワイドパンツと、オレンジ色のマラカスが今っぽい、時代をこえたコーデです。
…え、彼は何者かって?
彼は、ハッピー・マンデーズというバンドの「象徴」、今でいう「ゆるキャラ」です。(彼の仕事はリズムに乗ってテキトーに踊ること)
さて、この30秒足らずの映像、いったいどういう意図で撮影してるのかは不明ですが、動物の生態観察みたいな撮り方、お願いだからやめてあげて・・・
第2位 モリッシーさん (ザ・スミス,1984)
The Smiths - Barbarism Begins At Home (Live)
腰に巻いてるのはなんと「花束」。
なんとも斬新なアクセサリーです。
でも、この人のキャラ的には全然「アリ」。というか長く聴いてると、むしろカッコよく思えてくるから音楽ってほんと魔術です。
第1位 フレディ・マーキュリーさん (クイーン,1981)
ニューウェーヴ全盛の時代にクラシックロックをこんなに堂々と鳴らしていたのは彼らぐらいでしょう。
しかしファッションセンスは明らかに「ニューウェーヴ」の域。
モリッシーもそうですが、ゲイの人って本当に天才的なセンスを持ってますよね。(もちろん誉め言葉です)
その御姿は、聖☆マリオもしくは聖☆レイザーラモンHGと呼びたくなるほどに眩しいです。
バーニーさん(第5位)の正統進化、2020東京オリンピック終了後の「アスレジャー」のなれの果て、いろんな形容が浮かびますが、彼のファッションが我々の時系列を超越しているということは確かです。
さいごに
いかかでしたでしょうか?
音楽の話題にはまったく触れず、最後まで来てしまいました笑
ファッションは日々移ろうものですが、音楽も同様に、リバイバルというのを繰り返して、再流行したりします。
ふとしたキッカケで、昔のアーティストが気になったとき、今の時代Youtubeで昔の映像は好きなだけ観れますが、「え、なにこのファッションセンスありえねー」と思って、未知の音楽との出会いを無下にしてほしくないという願いから、皆さんへの「ワクチン接種」のつもりでこんな記事をつくりました笑
ニューオーダー、CAN、ヒューマン・リーグ、ザ・スミス、クイーン、そしてハッピーマンデーズ…
今回挙げたアーティストは、時代や音楽性はバラバラですが、どれも今聴いても最高にカッコいいバンドばかりです!
もし少しでも引っかかるものがあれば、この機会に、彼らを掘り下げていただければ幸いです。