『HUGっとプリキュア』後期EDが「フューチャーベース」だった件。
新プリキュアが一挙に2人誕生したり、初代プリキュアが本編にいきなり登場したりと、秋の映画とクリスマス商戦に向けて盛り上がりをみせている「HUGっと!プリキュア」。
ちなみに私の5歳の娘は、新プリキュアの「キュアアムール」に夢中。
実はこの子アンドロイドなんですけどね(驚)
夏っぽい後期ED!
さて、物語も折り返し時点ということで、エンディングテーマも一新されました。
8月22日に発売された後期エンディング主題歌「HUGっと!YELL FOU YOU」です。
年々クオリティがあがっていくことでおなじみの、プリキュアのEDのダンスCG。
若干「不気味の谷」を感じなくもないですが、、何度みてもガッツリ見入ってしまいます。そんなハイクオリティなCG映像だけでなく、今回は楽曲自体にも相当力が入ってました。
やわらかいシンセの音が涼しげに彩りますが、ウラで不規則に鳴り続ける細かいハイハットのサンプリング。コイツは完全に「トラップミュージック」です。
いえ、派手な低音や盛り上がりを抑えた感じは「フューチャーベース」といえるでしょう。
youtu.be
フューチャーベースとは?
フューチャーベースとは、EDMやトラップから派生した、「家聴き」できるクラブミュージックのこと。90年代の「ベッドルームテクノ」、最近では「チルウェイヴ」なんかに近い感覚で聴ける電子音楽です。
フューチャーベースは、別名「”チル”トラップ」とも呼ばれるように、アドレナリンの分泌を抑える、癒し効果のあるEDMという言い方もできるでしょう。
ハイハットの不規則なパターンは「トラップ」譲りですが、ゴリゴリの低音と、カタルシスを味わう、いわゆる「EDMマナー」を極力排して、ポップミュージックやベッドルームミュージックとして生まれ変わったのが「フューチャーベース」。
日本でも、PerfumeやTofubeats、水曜日のカンパネラなんかも最近フューチャーベース系のトラックを取り入れているように、今まさに旬のエレクトリック・ミュージックです。
「フューチャーベース」というジャンル名の由来はイマイチ不明ですが、EDM文化から生まれながらも、EDMの「踊れればなんでもいい!」っていうスタイルから距離を取った、丁寧な曲作りの姿勢は、音楽好きとしてはとても共感できます。
HomePod — Welcome Home by Spike Jonze — Apple
アップル社ホームパッドのプロモ動画です。FKAtwigs主演・音楽はアンダーソンパークという超豪華メンツ。映像含め、ダンスパートが超クール。
CDのフルバージョンはもっとスゴイ!
「HUGっとYELL FOU YOU」では、このフューチャーベースを積極的に取り入れ、見事に"イマっぽい"フレッシュなポップソングとして出来上がっています。
CDに収録されているフルバージョンでは、2ヴァース目(2番のパート)や間奏部分では、TV版ではカットされているパートが聴けますが、TV版にはない、より冒険的なサウンドが楽しめます。
また、歌なしインストも収録されていて、純粋なエレクトリックミュージックとして、丁寧な音作りをじっくりと味わえる仕様になっています。
カップリングには、新プリキュアの2人が歌うデュエットソング「LOVE&LOVE」も収録されていて、こちらもキュートなポップソングに仕上がっています。
ちなみに、Bメロをよくよく聴くと、ブラーの「Song 2」のギターリフが拝借されてるではありませんか。
作曲者(編曲者?)のロックオタクぶりが伺えます(笑)
というわけで、HUGっとプリキュアの後期EDは「フューチャーベース」なのでした!
…そういえば、プリキュアの後期エンディングって、毎回けっこうチャレンジングです。
去年の「キラキラ!プリキュア アラモード」の後期EDも、ダフト・パンクみたいでしたし。
↑のTV版では残念ながらカットされていますが、この曲も、2ヴァース目からの勢いと作り込みがハンパないです。必聴!!